『けいおん!』BS-TBSの1話を見た

昨夜は全国的にBS-TBSの『けいおん!』第1話が放送される夜で、きっとこれを好きだという人は見たり、録画したりしているんだろうなと思いながら、ちょっと夜更かししてリアルタイムで見たのでした。

しかし、こうして今のアニメの状況を目の当たりにして、以前、自分がアニメを見ていたころとはもう全然違うんだなあと思い知りました。キー局を皮切りに地上波放送で次々と放送されていく、そうした流れは昔と同じですが、その最後にBSでの全国一斉放送がくるというのは過去にはないことでした。しかしこのやりかただと、地上波で見た人には視聴してもらえないかも知れない。だから、地上波では4:3で放送、BSは16:9で放送して、一度見た人にももう一度見たいと思わせる、そんな仕掛けになっていて、このやりくち、地味ながらも実にうまいなと思いましたよ。

で、4:3から16:9になると、情報量が増えるから、以前に気付かなかったこともわかるようになって、例えば唯がクラブの勧誘を受けるシーン、最初の桜は満開で、次の桜はもうだいぶ散ってしまっている。これで時間の流れを表現しているわけですが、以前4:3で見たときには、恥ずかしながら気付いていませんでした。まあ、十何年かぶりのアニメ視聴ですから、勘が鈍ってたんです、っていうことにしておいてください。

しかし、4:3は16:9をトリミングしているわけで、その分4:3は情報量が減っているわけですが、しかしこうしてトリミングされることを前提に構図が決められる以上、16:9も常にベストであるとはいえないんでしょうね。OPとEDが、背景と前景(キャラクター)の配置を変更して、16:9にばっちりあわせていることは確認できましたが、本編ではどうなんでしょう。場合によっては手直ししたりしているのか、あるいはやっぱり最低限4:3にトリムしても必要な情報は落ちないように構図が決められているのか。後者だったらいやだなあ。だって、もう過去のものになろうとしている4:3のために、16:9の本来の可能性が狭められているように感じられてしようがない。地上波アナログが停波された暁には、そうした4:3に配慮するようなことがなくなればよいなと思います。

さて、4:3から16:9にすることで、地上波からBSへの視聴者誘導をするわけですけど、じゃあ16:9を見た人をDVDやBlu-rayに誘導するにはどうするかというと、なんとテロップを流すんですね。インターネットに公開したりはやめてね、っていってるんだけど、たしかにいいたいことはわかるし、大切なことなんだけど、あれを残したくないマニアはきっとDVDを買うに違いない、そういう計算も働いてるのだとしたらやだなあ。まあ、私はBlu-ray Discを買うってもう決めてるからどっちでもいいんですけど。

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